先日は「それぞれの良いところ」と題して、自分とは違う個性を持った人と対峙する時はどんな心持ちでいたら良いのかを少し考えてみました。
(⇒「それぞれの良いところ」についてのコラムはこちらから)
良いところに目を向けてみた。
良いところは認めることが出来た。
でも…。
それでも、合う合わないで言うと、はっきり言って合わない。
必要以上に「仲良く」することは出来ない相手。
そういう人だっていますよね。
こんな出来事がありました。
子供が遊べる、とある場所に出かけたときにたまたま同級生に会いました。
我が子はちょっと嬉しそうな顔をして、
「声かけてくる!」
と、すぐに近づいていきました。
様子を見ていると、相手の子は
「ここまで近くに来て気付かないって事あるかなぁ。。」
というくらいに、なかなか目を合わせてくれようとしませんでした。
それでも、何度も、挨拶だけでも交わそうと頑張って近づいていく娘。
最終的には、
「あ、やっほー」
みたいな?お互い軽く手を挙げて合図をする程度のコミュニケーションは取れたようでした。
私のところに戻ってきた娘に、
「何か話せた?一緒には遊ばないの?」
と聞くと、
「うん…合図しただけでそういう話にはならなかった!」
との事でした。
実を言うと、その子は以前一緒に遊んだときに、波長が合わなかったのか…原因はよく分かりませんが、ギクシャクして上手く遊べずに終わった事がある子。
我が子が近づいていった時の相手の様子を見ていて、ウチの子とはそんなに絡みたくもないと思ってるんじゃないかな…という雰囲気を感じ取っていました。
まあ、私の思い過ごしかもしれませんが。
とにかく、仲の良い子が近づいてきたら、大抵の子はこんな態度はとらないような気がする…。と感じたんです。
「普段あまり一緒に遊んだりしてこなかった相手だから、こういうところでいきなり会って声をかけられても上手く対処出来なかったのかもしれないねー」
等と言っておきました。
「まあ、学校でもあまり話したりしないからなー。
でもさー、同級生なんだよ?
せっかくここで同級生に会ったんだから、ちょっとは遊べるかなーと思って。」
遊べなかったとしても、挨拶くらいはきちんとするのが礼儀だと娘は考えているようで、そこは果たせたためか、やり切った感を出していました。
でも、おしゃべりしたり遊んだり出来なかったことについては、仕方ないとあっさりしていたものの少し残念そうでした。
大切な事を教える良い機会だと思ったので、私はこんな話をしました。
———-
「せっかく同級生なんだから、みんなで仲良くしたい。
普段は仲が良いというほどの交流が無くても、まず挨拶はしよう。」
その考えはとても素敵!
だけど、色々な子がいて、個性も人それぞれ。
知らず知らずのうちに、自分(我が子)のことを少し苦手だと感じている子もいるかもしれない。
普段交流が少ない子から急に親しげに声をかけられても、びっくりしたり、緊張したり、気が乗らなかったりしてうまく対処できない子もいるかもしれない。
何も気にせず、すぐに話が盛り上がって一緒に遊べる子もいるし、そうでない子もいる。
みんなと仲良くなれたらそれはラッキーだけど、「仲良く」とまではなれない子がいても別にいいんだよ。
それは悪いことではないし、相手の子も別に悪くない。
———-
合わない人と、無理矢理頑張って仲良くする必要もないんですよね。
相手からしたら、自分が「合わない人」です。
そして、その人に対して攻撃的になったりするのはいけないこと。
相手の存在・個性は尊重して、フラットに接していけば良いのではないでしょうか。
その際、娘の言うように礼儀は大切に出来たら素敵です。
小学生には、大人の私のようなスタンスにまではまだまだ到達出来ないだろうなーと思いつつ。
普段引っ込み思案で消極的な我が子に、あんなに相手に食らいついて挨拶しにいく一面があったなんて。
同級生に対して礼儀は大事にしたいという考えが育っていたなんて。
たくさんの個性が一つの教室の中に共存していく、これからの学校生活。
その芯がブレなければ乗り切っていけるかな!
と思った出来事でした。
人間関係の悩みが尽きない、大人の世界でも大切なことだと思います。