ライバルは昨日の自分

「だってライバルは昨日の自分でしょ。」
ふとした時に子供がそう言いました。

数年前に、私が子供にかけた言葉です。
心に留めていてくれたんだと思うと嬉しかったです。

初めて、私が子供に
「ライバルは昨日の自分だよ」
と言った時の話をします。

小さな時から他の子が出来ていることが出来るようになるのが遅いような気がしていた我が子。

鉄棒や自転車、なわとび。
他の子に話しかけたり、輪に入って仲良くしたりすること。
相手に聞こえるようにはっきりと言葉を発すること。
自分の意見・気持ちを伝えること…。

苦手なことがたくさん!

今思えば気にするほどのことではなかったのですが、初めての育児で分からないことだらけだったので、
どうしてウチの子はなかなか出来ないんだろう?」
と思い悩んだこともありました。

そのうち、本人も他の子よりも上手く出来ないことを気にするように。

私も、他のママさん達の前で
「○○ちゃんはなわとびが上手ですごいね!●●は全然出来なくて…
等と他所の子を褒めていたりしたので、その影響もあったかもしれません。

ちょうどその頃から
「日本人の謙遜体質で、他の親御さんの前で自分の子供を落として他所のお子さんを上げることがあるけれどもやめた方がいい」
という専門家の見解や、多くのママさん達の意見を耳にすることが多くなっていました。

「(人前で)子供を褒められない親」問題。

私もそうなっているかも!と思い、何となく
「子供にかけてあげる良い言葉、何か無いかな~」
とちょっと調べて。

「この言い方はいいかも!」
と、あまり深く考えずに、ある時子供に言ったのが

「ライバルは昨日の自分だよ!」
という言葉です。
ネットで見つけて言ったんです。

なわとびだったか、鉄棒だったか覚えていないのですが、幼稚園に上手な子がいるけど自分は全然同じように出来ない、とやる気を無くしていた娘に。

○○ちゃんはものすごーく上手だから、それが得意になるように生まれてきたんだよ。
他の子よりも少しの練習で上手に出来ちゃう。

それが得意ではない子もいて、なかなか同じようには出来ない。

だから●●は、昨日までの自分に勝てればいいじゃん!
もしかしたら練習の回数を増やしたら○○ちゃんと同じくらい上手になれるかもしれない。
でもなれないかもしれない。

それは分からないけど、なわとび(仮になわとびにしておきます)に関してはそんなに得意じゃなさそうって自分で分かるなら、○○ちゃんと比べなくて良いんだよ。

昨日より今日、今日より明日上手になれたらいいんじゃない?
出来ないことが出来るようになるのは嬉しいんでしょ?
(↑これは娘が実際にそう言っていました)

…というような感じのことを言ったと思います。

それ以来、娘が苦手そうだなと思う分野については特に気にかけるようにし「最高記録」を覚えておくようにしています。

嬉しそうに出来た報告をしに来た時に、前よりも記録を更新していたらすぐに褒められるから。

「いままで4回しか出来なかったのに6回??すごいねーー!最高記録出たね!
とか。
「とうとうこの高さの鉄棒で逆上がりできたの?初めて成功したね!

等々、具体的に褒められるのって心からすごいと思われていると感じるから嬉しいみたいなので、それもいいんです。

もう小学生ですが、記録を伸ばして褒められた時は嬉しそうな顔をしているのが分かって、可愛いです。

こうしてこの数年、苦手な事でも「もっと上手になりたい」という気持ちがある事については少ーーしずつ昨日の自分に勝ってきました。

でも、これからは昨日の自分に勝っているだけでは達成できないことも出てくるでしょう。

元々得意な分野や、特に好きでやる気を保てるようなことは、
「○○ちゃんみたいになりたい!」
「○○くんより上手くなりたい!」
という気持ちを持つのも良いことですよね。

ウチの娘は、同じクラスの絵が上手な子に憧れていて、その子の背中を追いかけているようです。
「こういう目の描き方をしていて上手だった」
等と言って家で真似してみたり、レクチャー動画を探して別の表現をしてみたりと色々練習しています。

こんな風に「昨日の自分以外のライバル」を見つけて、やる気の原動力に出来るようにもなるんですね。

数年でこれだけ成長した娘の口からサラっと発せられた
「だってライバルは昨日の自分でしょ。」
は感動的でした。

この分野に関しては昨日までの自分に勝てればいい、と自分なりに判断しているみたいなんですよね。
割り切り過ぎていて勿体ないんじゃ?
と思うこともあるのですが、他のことを頑張っているようなら、色々うるさく言わないようにしています。

皆さんはいかがでしょうか。

人前でついつい、
「いやぁウチの子なんて全然。●●くんは本当にすごい
…等と言いがちになっていないでしょうか。

無意識に「謙譲の美徳」マナーに則って行動してしまう方も多いでしょう。
そういう文化が根強いので、いたし方ないと私は思っています。

でも、子供を傷つけるレベルにはならないようにしたいもの。

例えば褒めてもらったら、シンプルに
「褒めてもらって嬉しい~♪ありがとう」
等と言うのはいかがでしょう!

言いやすいですよね!

実は「過去の自分との比較で具体的に褒める」のも人前で言いやすいですよー。

大げさに
「わぁ~!」
と人前でテンション上げて褒めるのは苦手…という方も、冷静に
「この前より逆上がりのかたちがキレイだよー。上手になってるね」
等と言う方が言いやすいのでは。

事実を述べているだけなのに、子供にはママが成長を見届けてくれたとしっかり伝わります。

上手に褒めて、子供の自信を育んでいきたいですね!