私が人生で初めてアルバイトをしたのは、ファミリーレストランでした。
その時は人前に出る仕事が上手くできるかどうかが何となく不安で、キッチンスタッフを選択。
最初に任されたのは洗い場です。
忙しい時間帯は下げられてきた食器がどんどん積みあがっていきます。
その積み上げられる場所を早く開けていかないと、ホールスタッフが下げて来たものを置くところが無くなって大変なことに。
食洗器のラックに入れる前に予洗いする食器は素早くお湯をためたシンクに沈める。
そして、シンクのキャパにも限界があるので、サッと予洗いした食器を次から次へと食洗器ラックへ。
その間に、また積みあがった食器をどんどんシンクに沈める、次に食洗器に入れる食器を予洗い、食洗器ラックに並べる。
そして、常時シルバー(スプーンやフォーク等のカトラリー類です)やお冷グラス、その他数が少なめのお皿等が残り少なくなっていないかにも気を配り、絶妙なタイミングでそれらが洗いあがるようにする。
そういう仕事でした。
慣れないうちは、ホールスタッフやキッチンのスタッフから
「お冷グラス早く上げてください!」
「シルバーねぇじゃん!それは後でシルバー先洗ってよ」
と厳しい口調で催促されて、必死でこなしていました。
しかも、それまでの人生でそこまで大人の人に厳しくされた記憶も無く…。
とにかく、怖い~!!
「これは、仕事なんだな。」
と思ったものです。
とにかく怖いとしか思えなかった年上の人たちは、休憩中や仕事の後は普通に優しくて。
あの厳しい口調は別に嫌がらせじゃないんだな、と安心したり。
大人になった今では、目の前にお客様がたくさん来ていて、席へのご案内をしたもののお冷も出していなかったり、食事の注文を受けて待たせていたりしているわけなので、皆さん真剣に対応しているだけだと当たり前にわかります。
当時の自分は、そんな皆さんの中で緊張しなくなるまで数か月かかったような気がします。
だんだん緊張もしなくなって、洗い物を効率よく捌けるようになってくると、上手くまわせることが楽しく感じられるように。
厳しい口調の様々な注文にも、
「今食洗機に入ってます!!」
と応えたり。
皆が手一杯の時には下げ物をしにホールに出ていったり。
そうして仕事をしていただいたお給料は、それはそれは嬉しいものでした。
ここで、人生で初めて自分で稼いだお金の使い道など披露できたら良かったのですが…
何に使ったのか全く覚えていません(笑)
でも、全て使うのではなく貯めておいて、後に受験費用の一部や進学後の教材費やら、必要なものを揃えるために、自ら稼いだバイト代を使ったことは覚えています。
少し大人に近づけたような気がして、達成感も味わいました。
・今まで食べに行くだけだった場所で働く人たちの裏側を見られたこと
・年上の人や別の学校の人との交流が新鮮で楽しかったこと
・どうすれば上手くできるか考えて工夫して仕事する楽しさを知れたこと
等、アルバイトをして良かったことはたくさんありました。
視野が広がって働く人の立場も考えるようになり、色々なところで店員さんを見る目が優しくなったりも。
さて、長々と初めてのバイト物語を語ってしまいました。
どうしてこのタイミングでこの話なのかというと…。
年度末にさしかかるこの時期、お子さんの状況が変わるのをきっかけにお仕事を始めるママさんも多くいる時期なのかなと想像したからです。
キャリアを中断していて、久々に仕事を始めると、
・〇〇くんママ、●●ちゃんママではない自分を再認識
・家族やママ友以外の方との関わりが新鮮に感じられる
・仕事だからこその緊張感も心地良いと思える
・お給料日に感じる達成感!
・気づけば経験値が上がっている!
等、自分の内側から色々こみ上げるものや、積み上げていける新たな経験があります。
それは、人生で初めてお金を稼いだ時の感動にも通じるものが。
「大変だけど、なんかいいな!」
そう思えるのではないでしょうか。
ちなみに、人生で初めてやった洗い場の仕事の経験は、その後色々役に立ちました。
完全マニュアル化等されていない小規模の飲食店では、忙しい時は臨機応変に色々な仕事を出来るのが強みになったりします。
学生時代にホールスタッフとして働いていたパスタ店やレストラン兼カウンターバーで、忙しくて
「もう誰でもいいや、洗い物やって!!」
みたいになった時にササっと洗い場に入ったところ…
「なんか洗い物早くない?」
「え、手際いいじゃん!」
とお褒めいただけました(笑)
過去の経験が思いがけないところで役に立つ快感♪
人生長ーい現代ですから。
そんなことも多々あるのです、きっとこれからも。
・実は営業職でバリバリやっていた
・PCが得意
・どこに行っても接客を褒められていた
・後輩の指導が上手いと言われていた
・コツコツやる作業が得意
等々、これまでの経験や強みを生かせるところはどこでしょう。
一歩踏み出すママさん達が素敵な経験を積み上げていけますように、祈っています。
(3月にはママトオシゴト ママのための就職ガイダンスを県南エリアにて開催予定です♪)